ANAカードとマイレージプラスセゾンカード、日常利用ではどのカードが一番マイルが貯まるのか
スターアライアンス提携航空会社のマイルをANAマイレージクラブで貯めるかユナイテッド航空マイレージプラスで貯めるか、ここがかなりの悩みどころだと思います。
実際に日常で利用する際にはどのカードが一番マイルを貯めやすいのか調べてみました。
カードの基本情報
ANAマイレージクラブ ANAカード(VISA) |
ユナイテッド航空マイレージプラス マイレージプラス セゾンカード(VISA) |
||||
---|---|---|---|---|---|
5マイル コース |
10マイル コース |
15マイル コース |
一般 | マイルアップ メンバーズ |
|
年会費(税別) | 2,000円 ※初年度無料 |
一般:8,000円 ゴールド:14,000円 |
80,000円 | 1,500円 | 6,500円 |
1,000円あたりの加算マイル | 5マイル | 10マイル | 15マイル | 5マイル | 15マイル |
付帯海外旅行傷害保険 | 一般:1,000万円 ゴールド:5,000万円 |
1億円 | 3,000万円 | ||
ショッピング補償 | 一般:100万円 ゴールド:300万円 |
500万円 | |||
カード継続特典 | 一般:1,000マイル ゴールド:2,000マイル |
10,000マイル | |||
他特典 | – | – | – | 西友・LIVINの買い物で5%オフ コスモ石油での給油で1,000円につき20マイル |
※一般カードの10マイルコースはマイルにポイントを移行する年度のみ年会費上乗せ
年会費あたりのコストパフォーマンスで考えると、
マイレージプラスのマイルアップメンバーズは6,500円の会費で1,000円あたり15マイル獲得できるのでお得な感じがします。
ただ、同じマイル数でも得られる特典に差があるなど、マイルの価値が同じとは限りません。
ANAマイレージクラブとユナイテッド航空マイレージプラスのマイルの価値の差を計る為に、
グアムへの特典航空券の交換に必要なマイル数を例に挙げてみます。
ANAマイレージクラブ | ユナイテッド航空マイレージプラス | |
---|---|---|
グアムへの特典航空券 必要マイル |
20,000 | 25,000 |
マイルの価値比較 | 1 | 0.8 |
ANAマイレージクラブは20,000マイルでOKなのに対し、ユナイテッド航空マイレージプラスは25,000マイルも必要です。
つまりANAマイレージクラブのマイルの方が1.25倍価値が高く、逆にユナイテッド航空マイレージプラスは0.8倍価値が低いことになります。
ということは、マイレージプラスで貯めた15マイルはマイレージクラブの12マイル相当という事になります。
そのことに注意して年間の日常生活で貯まるマイル数を比較してみます。
日常生活で貯まるマイル数
家族3人での生活で月に15万円はクレジットカードの利用があったと仮定します。
※光熱費や食費を全てクレカで賄う場合。
150,000円×12ヵ月=1,800,000円が年間のクレカ利用代金。
その場合に貯まるマイルは以下の表の通り。
ANAカード | マイレージプラスセゾンカード | ||||
---|---|---|---|---|---|
5マイルコース | 10マイルコース | 15マイルコース | 一般 | マイルアップメンバーズ | |
付与されるマイル数 | 9,000マイル | 18,000マイル | 27,000マイル | 9,000マイル | 27,000マイル |
カード継続利用で 得られるマイル数 |
一般:1,000マイル ゴールド:2,000マイル |
10,000マイル | – | – |
ただしマイレージプラスのマイルの価値が上述の通り、
マイレージクラブのマイルの0.8倍だと仮定すると、以下の通り。
ANAカード | マイレージプラスセゾンカード | ||||
---|---|---|---|---|---|
5マイルコース | 10マイルコース | 15マイルコース | 一般 | マイルアップメンバーズ | |
年間180万円の利用で 得られるマイル数 |
10,000マイル | 一般:19,000マイル ゴールド:20,000マイル |
37,000マイル | 7,200マイル | 21,600マイル |
カードによってだいぶ差があることがわかります。
この年間利用金額で得られるマイル数を年間利用額(年会費込み)で割る事で、
1マイルあたりのコストが算出できます。
1マイル獲得あたりにかかる費用
一般 5マイルコース |
一般 10マイルコース |
ゴールド 10マイルコース |
プラチナ | 一般 | マイルアップ メンバーズ |
|
---|---|---|---|---|---|---|
年間利用金額 (税別) |
1,802,000円 | 1,808,000円 | 1,814,000円 | 1,880,000円 | 1,801,500円 | 1,806,500円 |
得られるマイル数 (ANAベース) |
10,000マイル | 19,000マイル | 20,000マイル | 37,000マイル | 7,200マイル | 21,600マイル |
1マイルあたり の獲得費用 |
180.2円 | 95.157円 | 90.7円 | 50.811円 | 250.2円 | 83.634円 |
年会費一回あたりで見ると高額なプラチナカードですが、
年間利用金額で見ると「どれも180万円ぐらい」って思えちゃうから不思議です。
この表から見ると、1マイルあたりにかかるコストは圧倒的にプラチナがお得です。
では年間300万円の利用だったらどうでしょうか。
一般 5マイルコース |
一般 10マイルコース |
ゴールド 10マイルコース |
プラチナ | 一般 | マイルアップ メンバーズ |
|
---|---|---|---|---|---|---|
年間利用金額 (税別) |
3,002,000円 | 3,008,000円 | 3,014,000円 | 3,080,000円 | 3,001,500円 | 3,006,500円 |
得られるマイル数 (ANAベース) |
16,000マイル | 31,000マイル | 32,000マイル | 55,000マイル | 12,000マイル | 36,000マイル |
1マイルあたり の獲得費用 |
187.625円 | 97.032円 | 94.188円 | 56円 | 250円 | 83.513円 |
若干差が縮まったものの、まだまだANA(VISA)のプラチナカードがお得です。
1,000万円利用まで計算しても全然プラチナでした。
年会費を見ると若干気負ってしまいますが、
年間総支出からどれだけ効率的にマイルを貯めるのか?を考えると、
プラチナカード一択なのかな?と思わせられます。
ユナイテッドのマイルを購入する場合
では、プラチナで得られるマイル数と、マイルアップメンバーズで得られるマイル数の差分マイルを、
ユナイテッドで購入した場合はどうでしょうか。
上記年間180万円利用時に付与される37,000マイルを基準に、考えます。
ANAカード プラチナ |
マイレージプラスセゾンカード マイルアップメンバーズ |
|
---|---|---|
年間利用金額 | 1,880,000円 | 1,806,500円 |
180万円あたりの獲得マイル数 (継続ボーナス含) |
37,000マイル | 27,000マイル |
ANAベースに換算 (マイレージプラスにx0.8) |
37,000マイル | 21,600マイル |
差分マイル数 | 0 | 15,400マイル |
ユナイテッドベースに換算 (マイレージプラスから÷0.8) |
0 | 19,250マイル |
マイル購入代金 (1,000マイルあたり$35) |
0 | $673.75 ($1=120円で80,850円) |
37,000マイル獲得あたりの金額 | 1,880,000円 | 1,887,350円 |
1マイル獲得あたりの金額 | 50.811円 | 51.009円 |
マイレージプラスセゾンで180万円利用すると、27,000マイルが付与されます。
これはANAのマイルの価値で換算すると21,600マイル相当です。
※あくまで上述のグアムへの航空券での換算レートによる
ANAカード(プラチナ)で180万円利用した際の付与マイルが37,000なのを考えると、
その差分は15,400マイルになります。
15,400マイルをマイレージプラスの価値に換算すると、19,250マイル相当。
マイレージプラスは1,000マイルあたり$35で購入が可能なので、
便宜上1マイルを$0.035とすると、19,250マイルは$673.75相当。
$1を120円とした場合、80,850円。
ちょうどプラチナの年会費分ぐらいの差額になってます。
1マイル獲得あたりの金額も、若干マイレージプラスの方が安いぐらいでした。
年間の利用金額が350万円を超えたあたりからマイレージプラス+マイル購入の方が安くなる印象です。(微々たる額ですが)
同価値のマイルを貯める際の年間利用額の違い
もしマイルを購入するのでなく、同じ価値分のマイルを貯めようと思った場合は以下。
年間180万円利用時のANAマイレージクラブ37,000マイルを基準とすると、
マイレージプラスは46,250マイルが相当してきます。
ANAカード プラチナ |
マイレージプラスセゾンカード マイルアップメンバーズ |
|
---|---|---|
ANAベースの37,000マイル | 37,000マイル | 46,250マイル |
獲得にかかる年間総支出額 | 1,880,000円 | 3,089,834円 |
ANAベースの1マイルあたりにかかる金額 | 50.811円 | 83.509円 |
これは年間55,000マイル貯めるパターンに換算しても同じぐらいでした。
つまり、たくさんマイルを貯める為にはANAカードのプラチナにするのが一番お得と言えるのではないでしょうか。
おわりに
1マイル当たりのコストで考えると、
ANAプラチナ>ANAゴールド≒マイレージプラスマイルアップ>ANA一般10マイルコース>ANA一般5マイルコース>マイレージプラス一般
といった順になりました。
年間利用額が100万円を超えたあたりで、マイレージプラスのマイルアップメンバーズの方がANAのゴールドワイドよりお得になる感じです。
ただしこれはあくまで「日常利用で貯めた場合」であって、
実際にフライトで貯める場合にはこの限りではありません。
また、本文中で便宜上、マイルの価値をそろえる為に使用した「グアムへの特典航空券」が基準となってしまっているので、
マイルを使用する目的によっては価値のレートも異なってくると思います。
あくまでひとつの目安として考えて頂けたら幸いです。
追記
ANAマイレージクラブはマイルの有効期限が36ヵ月、マイレージプラスは利用の都度18ヵ月分が更新される「半永久」の有効期限であることも考慮が必要です。
3年内に目標マイルが貯められる自信がなければ、迷わずマイレージプラス一択でしょう。
関連記事
-
-
新規入会キャンペーンを利用すると最大64,410マイルがいきなり獲得できる【ANAマイレージクラブ】
ポイントサイト経由でANAカードを申し込み、 メトロカードを経由する事でどれだけ …
-
-
ANA「マイレージクラブ」とユナイテッド航空「マイレージプラス」のメリット・デメリット比較
スターアライアンス加盟のマイレージプログラムで、 ANAの「マイレージクラブ」と …
-
-
マイルの基本的な貯め方
マイルを貯める方法はたくさんありますが、 一番基本となるのは「飛行機にのること」 …
-
-
ソラチカカードはどのポイントサイトで作るべきか?
陸マイラーにとって必須アイテムのように言われている「ソラチカカード」。 正式名称 …
-
-
マイレージを選ぶ基準
各航空会社ごとにマイレージがあるなら、乗る飛行機ごとにマイレージに加入しなければ …
-
-
予約クラスごとの積算率|ANAマイレージクラブとユナイテッド航空マイレージプラスでの比較
予約クラス ANAの国際線に乗る場合 ユナイテッド航空の国際線に乗る場合 A …